横浜やまて耳鼻咽喉科

JR山手駅より徒歩分の耳鼻咽喉科・頭頸部外科

耳鼻咽喉科専門医監修
耳・鼻・喉のQ&A

耳・鼻・喉のよくある症状や季節のお悩み、
当院における治療方法などを
耳鼻科専門医の院長が解説します。

片側だけ鼻水が出るのはなぜ?一側性副鼻腔炎の原因・症状・治療を耳鼻咽喉科医が解説<院内質問箱へのお答え>

鼻のお悩み
2026.01.23

患者さんからの質問

「どうして片方の鼻からしか鼻水が出ないときがあるのでしょうか?」

片方の鼻からしか鼻水が出ないとき考えられるのは一側性副鼻腔炎のことが多く、重要な疾患を含んでいます。

片側だけ鼻水が出ている様子

・右だけ黄色い鼻水
・左だけネバネバする
といった症状が起こります。
これを 一側性副鼻腔炎といいます。

一側性副鼻腔炎とは?

一側性副鼻腔炎とは、左右にある副鼻腔のうち片側のみに炎症が起こる状態を指します。
一般的な副鼻腔炎は両側に起こることが多いため、片側だけ症状が続く場合は注意が必要です。

一側性副鼻腔炎の基本的な特徴

  • 鼻づまりが片側だけ続く
  • 鼻水が片側からのみ出る
  • 頬・歯・目の奥の違和感が片側に限局
  • においの感じ方に左右差が出る

両側性副鼻腔炎との違い

  一側性 両側性
炎症 片側のみ 両側
原因 局所的原因が多い 感染・アレルギー
検査 画像検査が重要 症状次第

なぜ片側だけに起こるのか

①歯性上顎洞炎

上の歯にトラブルがあると、その歯と同じ側の鼻からだけ鼻水が出ることがあります。
多いのは歯根部が上顎骨を突き抜けて上顎洞まで達してしまってそこから感染しているパターンです。
患者さんからは、「歯が原因とは思わなかった」と言われることが非常に多いです。
CT検査で確認できることが多く、耳鼻科的な治療だけでは完結せず、歯科治療も同時に行うことが必要になります。

②真菌性副鼻腔炎

CTで石灰化を伴う陰影が特徴で、片側性が多く見られます。鼻水が長く続き、通常の抗菌薬では改善しないことが多いです。
MRI検査を行うと診断の精度が上がります。
基本的には手術による治療を目指します。

③腫瘍性副鼻腔炎

頻度は低くなりますが、腫瘍(良性悪性問わず)によって閉塞しそれが原因で副鼻腔炎になることがあります。
精査を行い、手術を行ったり紹介になることが多いです。

④慢性副鼻腔炎・ 一側性

鼻の構造が原因となることがあります。(鼻中隔弯曲症や中鼻甲介ブラがあるなど)
CT検査を行い、上記を除外してから診断にいたることになります。

患者さんが訴えやすい症状

患者さんからよく聞かれる訴えは以下の通りです。

  • 「片方だけ鼻が詰まる」
  • 「片側の頬が重い・痛い」
  • 「歯が原因と言われたが鼻もおかしい」
  • 「薬を飲んでも治らない」

これらは一側性副鼻腔炎を疑う重要なサインです。

当院で行う検査

内視鏡検査

鼻腔内を直接観察し、

  • 膿性鼻汁
  • ポリープ
  • 出血の有無

を確認します。

CT検査の重要性

CT検査では以下を評価します。

  • 炎症の範囲
  • 骨破壊の有無
  • 歯との関係
  • 腫瘍性変化

一側性副鼻腔炎ではCT検査はほぼ必須です。

当院で行う一側性副鼻腔炎の治療法

薬物療法

  • 抗菌薬
  • 点鼻ステロイド
  • 吸入

軽症例では保存的治療で改善します。

手術療法

以下の場合は手術を検討します。

  • 薬で改善しない
  • 真菌症が疑われる
  • 腫瘍性病変が否定できない

内視鏡下副鼻腔手術(ESS)が主流です。

放置するとどうなる?

一側性副鼻腔炎を放置すると、

  • 慢性化
  • 顔面痛の悪化
  • 眼窩・頭蓋内合併症

につながる可能性があります。
「片側だけだから大丈夫」は危険です。

よくある患者さんの質問(FAQ)

Q1. 片側だけの鼻づまりはよくあることですか?

A. 一時的なこともありますが、長引く場合は受診が必要です。

Q2. 歯医者と耳鼻科、どちらに行くべき?

A. 両方の連携が重要です。まず耳鼻科受診をおすすめします。

Q3. 一側性副鼻腔炎は自然に治りますか?

A. 原因によっては治りません。検査が必要です。

Q4. CTは必ず必要ですか?

A. 多くの場合、診断に不可欠です。

Q5. 手術は怖くないですか?

A. 内視鏡手術が主流で、安全性は高いです。

Q6. 再発しますか?

A. 原因を除去できれば再発リスクは低下します。

まとめ

一側性副鼻腔炎は、
✔ 片側だけの症状
✔ 歯・真菌・腫瘍など多様な原因
✔ 早期検査が重要

という特徴があります。
患者さんには「片側だけでも放置しない」ことを丁寧にお伝えしています。

おまけ:鼻の構造について(患者さんからの質問)

患者さんからの質問「鼻のこと:おくは、どうなってるんですか?」

私たちが普段「鼻」と呼んでいる部分は、実は入口だけです。
その奥には「副鼻腔(ふくびくう)」と呼ばれる空洞がいくつも存在しています。

鼻の断面図(解剖図)

鼻の奥には、以下のような構造があります。

  • 鼻腔(びくう)
    → 空気が通る通路。左右に分かれています
  • 副鼻腔
    → 鼻の周囲(頬・おでこ・目の奥)にある空洞
    → 上顎洞・篩骨洞・前頭洞・蝶形骨洞 など

副鼻腔は、

  • 空気を温める
  • 声を響かせる

といった役割を担っています。

鼻の副鼻腔は左右それぞれ独立しているため、
特定の場所にだけ炎症が起こることがあります。
これが、「一側性副鼻腔炎」です。


この記事の監修者

山本 学慧(横浜やまて耳鼻咽喉科 院長)
2012年 横浜市立大学医学部医学科 卒業
2014年 横浜市立大学附属市民総合医療センター 耳鼻咽喉科
2015年 神奈川県立こども医療センター 耳鼻いんこう科
2016年 横浜市立みなと赤十字病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
2018年 横浜労災病院 耳鼻咽喉科
2020年 藤沢市民病院 耳鼻咽喉科
2021年 横浜市立みなと赤十字病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
2024年 横浜やまて耳鼻咽喉科 開院
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 専門医
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 補聴器相談医
・補聴器適合判定医
・Infection Control Doctor
・難病指定医
・身体障害者福祉法第15条指定医
・緩和ケア講習会修了
・臨床研修指導医
・嚥下機能評価研修修了

https://yamate-ent.com/doctor.html

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