耳そうじは自分でしていい?耳垢がたまりすぎるとどうなる?耳かきの正しい頻度と方法を耳鼻科医が解説<院内質問箱へのお答え>
目次
患者さんからの質問
「耳そうじはどのくらいのひんどですればいいの?」
「耳あかがたまりすぎるとどうなるんですか」

まず知っておきたいポイント
耳あかは本来、自然に外へ出る仕組みがあります。
ただし、たまりすぎると次のような症状の原因になります。
- 聞こえにくくなる
- 耳がつまった感じがする
- 自分の声が響く
- かゆみや違和感が出る
耳そうじの頻度は、月に1回程度で十分です。
やりすぎは、かえってトラブルにつながります。
耳あかとは何か
耳あかの役割
耳あかは、ほこりや細菌の侵入を防ぎ、耳の中を守る働きがあります。
自然に外へ出る仕組み
耳の皮膚は外側へ少しずつ移動しており、その動きによって耳あかは自然に外へ運ばれます。
そのため、頻繁に取り除く必要はありません。
耳あかがたまりすぎたときの症状
耳あかがたまると「耳垢栓塞」という状態になることがあります。
主な症状
- 音がこもる
- 急に聞こえにくくなる
- 耳がふさがった感じ
- 自分の声が響く
特に、お風呂やプールのあとに症状が出ることがあります。
これは耳あかが水分を含んで膨らみ、耳の通り道をふさいでしまうためです。
Q&Aでみる耳そうじの基本
Q1. 耳あかは必ず取った方がよいですか?
基本的には、自然に外へ出るため必ずしも取る必要はありません。
気になる場合のみ、適度に行えば十分です。
Q2. 耳そうじはどのくらいの頻度ですればいい?
耳そうじの目安は次の通りです。
| 状態 | 頻度の目安 |
| 特に気にならない | 基本的に不要 |
| 耳あかが見える | 月1回程度 |
| たまりやすい人 | 月1回程度 |
やりすぎは逆効果になるため注意が必要です。
Q3. 耳そうじは自分でしてもよいですか
家庭で行うことは可能ですが、次の点を守る必要があります。
- 見える範囲だけにする
- 奥まで入れない
- 違和感があれば無理に行わない
特に「しっかり取ろう」として奥まで入れることは、トラブルの原因になります。
Q4. 耳そうじをやりすぎるとどうなりますか
- 皮膚を傷つける
- 外耳炎になる
- 出血することがある
- 耳あかを奥に押し込む
耳そうじのしすぎで受診される方も少なくありません。
非常に多いのが、耳かきのしすぎで外耳道を傷つけてしまう、外耳炎です。
傷は治るときにかゆくなりますので、そこでさらに触ってしまい、さらに傷ができて…と悪循環に陥ることになります。
Q5. 子どもの耳そうじはどうすればよいですか
子どもの場合は、より慎重に行う必要があります。
- 見えるところだけにする
- 無理に取らない
- 嫌がる場合は中止する
難しい場合は、耳鼻科での処置をおすすめします。
当院でのお子様の耳垢除去について知りたい方はこちら
耳そうじの方法と注意点
基本
- 見える範囲のみ
- やさしく行う
- 無理をしない
道具ごとの特徴
| 道具 | 特徴 | 注意点 |
| 綿棒 | 比較的安全 | 奥に押し込みやすい |
| 耳かき | 取りやすい | 皮膚を傷つけやすい |
どちらを使う場合も、奥まで入れないことが重要です。
受診を検討する目安
- 聞こえにくい
- 耳がつまった感じが続く
- 痛みやかゆみがある
- 耳だれが出る
- 自分で取れない
このような場合は、耳鼻科での対応をおすすめします。
まとめ
- 耳あかは自然に外へ出る仕組みがある
- たまりすぎると聞こえにくくなることがある
- 耳そうじは月1〜2回で十分
- 家庭では見える範囲だけ行う
- 不安な場合は耳鼻科での処置が安全
耳の奥には迷走神経と呼ばれる神経が通っており、耳かきには心地よさを感じる方も少なくありません。
しかし、頻繁な耳かきは外耳炎などの原因になることがあります。
気になる場合でも無理に奥まで取ろうとせず、適切な頻度と範囲で行うことをおすすめします。
症状や耳あかの状態に不安がある場合には、どうぞお気軽にご相談ください。
この記事の監修者
2012年 横浜市立大学医学部医学科 卒業
2014年 横浜市立大学附属市民総合医療センター 耳鼻咽喉科
2015年 神奈川県立こども医療センター 耳鼻いんこう科
2016年 横浜市立みなと赤十字病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
2018年 横浜労災病院 耳鼻咽喉科
2020年 藤沢市民病院 耳鼻咽喉科
2021年 横浜市立みなと赤十字病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科
2024年 横浜やまて耳鼻咽喉科 開院
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 専門医
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 補聴器相談医
・補聴器適合判定医
・Infection Control Doctor
・難病指定医
・身体障害者福祉法第15条指定医
・緩和ケア講習会修了
・臨床研修指導医
・嚥下機能評価研修修了
https://yamate-ent.com/doctor.html
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